アニメチックなデザインと深いストーリーで根強いファンが多いPC用MMORPG『幻想神域 -Cross to Fate-』。今春にはスマートフォン専用アプリとして『幻想神域 -Link of Hearts--』も控えている。先日、その開発・運営元であるX-LEGEND ENTERTAINMENT株式会社の本社がある台湾より開発担当のSharon Yen(顏 至敏)氏とスマートフォン版開発担当のLouis Chan(張 子辰)氏が来日。開発の経緯や人気の秘訣について話を伺った。

幻想神域 -Cross to Fate-

ブランド:X-LEGEND ENTERTAINMENT
サービス開始日:2013/10/31
OS:日本語版 Windows Vista / 7 / 8 / 8.1 / 10
ジャンル:アニメチックファンタジーMMORPG
価格:基本プレイ無料(アイテム課金型)
 
幻想神域 -Link of Hearts--
ブランド:X-LEGEND ENTERTAINMENT
サービス開始日:2017/4予定
ジャンル:心つながるMMORPG
プラットフォーム:iOS/Android
価格:基本プレイ無料(アイテム課金型)
 


X-LEGEND ENTERTAINMENTの看板作品

アニメチックかつファンタジックな世界を冒険できるMMORPG。シンプルな操作性・壮大な世界観、そして特徴的な幻神システムを取り入れたX-LEGEND ENTERTAINMENTの看板作品。
 
またスマートフォンでは珍しい3DタイプのMMORPG。PC版の世界観やステージ、システムを移植しつつも指一本でプレイ可能なシンプルな操作性を実現。奥深いストーリーの他にも「釣り」「採掘」「料理」「カードバトル」「PvPアリーナ」などの機能も充実。さらには釘宮理恵・上坂すみれ・伊藤静といった豪華声優陣によるキャラクターボイスなどスマートフォン版独自の要素も追加し、今春注目のスマートフォン専用アプリとなっている。
 

ユーザーからの声は必ずフィードバック


―――X-LEGEND ENTERTAINMENTの設立は今年で何年目になりますか?

Sharon Yen(敬称略/以下同):台湾の本社は今年で14年目です。日本の支社はついこの間5周年を迎えて6年目になります。

―――お二人は日本には頻繁に訪れるんですか?

Louis Chan(敬称略/以下同):僕は今回が初めての訪問です。日本の街並みは綺麗で人々も親切かつ礼儀正しくて素晴らしいですね。
Sharon Yen:私はプライベート・出張共に何度も日本には来ていて、今回はタイミングが合えばお花見もしてみたいですね。あとは秋葉原なんかにもよく行ったりしますよ。

―――『武士傳奇Online』の運営から始まり『曙光 Online(holy blast online)』や『精霊楽章 Onlene(Grand Fantasia Onlene)』をはじめとする魅力あるコンテンツを開発・運営されてきましたが、それによって得た「コンテンツ開発のルール」みたいなものはありますか。

Sharon Yen:過去の作品から得たユーザーからの不満点は新作では必ず修正し、ニーズに合ったものを開発するように心掛けています。

―――そうして取り込んだユーザーからのニーズの中で「これは取り込んで本当に良かった」というものを教えてください。

Sharon Yen:ハウジングシステムですかね。昔は家に家具を配置させるだけだったのですが、「ピンク色の可愛らしい家具以外はないのか」「家具以外もデザインしたい」という声や受けて『幻想神域 -Cross to Fate-』では染色システムを導入したり、家具以外にも天井・壁などの装飾にもこだわれるようにしたのは大好評でした。

―――確かにそうですね。以前、『幻想神域 -Cross to Fate-』のニコニコ生放送の番組ディレクターを担当した時もハウジングシステムを紹介するコーナーは大盛り上がりでした。番組のために壁にアイテムでロゴを象って飾り付けたユーザーがいたりした方もいらっしゃいました。

Sharon Yen:日本の『幻想神域 -Cross to Fate-』とコラボ中の『超次元ゲイム ネプチューヌ』のレアアイテムをギッシリと壁一面に飾ってくれたユーザーさんもいて開発側も大喜びでした。

日本のアニメのような世界観をオンラインゲームに


―――ここからは『幻想神域 -Cross to Fate-』についてメインでお伺いしていきます。サービス開始から3年以上経過しましたが、まずは開発する上でのコンセプトを教えてください。

Sharon Yen:台湾の文化の中では日本のアニメーションの人気が高いので、日本のアニメのような世界観・デザインのものを作りたいと思いました。また、敵との戦闘だけではなくもっと人間味が感じられるようにゲーム内のパートナーである幻神や他キャラクターとのコミュニケーションをとることによって機械的にゲームを説明するのではなくユーザーが自然と作品の世界に入り込めるように心掛けました。

―――『幻想神域 -Cross to Fate-』の台湾における開発陣の規模はどれくらいでしょうか。

Sharon Yen:サービス開始前の開発時、一番多い時は100~200人くらいのチームでしたね。今は60人くらいのチームで運営をしています。

―――メイン対象とした顧客層を教えてください。

Sharon Yen:台湾での話となりますが学生・社会人問わず二十歳前後のアニメ好きな人をメインターゲーットとして考えています。

―――日本においては『幻想神域 -Cross to Fate-』は今やX-LEGENDの看板タイトルとなっていますが台湾においてはいかがでしょうか。

Sharon Yen:台湾でも『幻想神域 -Cross to Fate-』はX-LEGENDの看板タイトルですね。台湾に「Game Star Award」という賞があるのですが、そこでもX-LEGENDの数あるゲームの中で得票数が多いのは『幻想神域 -Cross to Fate-』でした。

―――ちなみに、これは人気作品となるなと感じたきっかけみたいなものはありますか。

Sharon Yen:開発初期の時は正直どうなるのか不安もあったのですが、ゲーム内に使われるグラフィックをプログラムに組み込んで初めてPCの画面に映し出された瞬間、当初自分たちがコンセプトとして抱いていた「アニメのようなゲームを作ろう」というコンセプト通りのものだったのでそこで確信しましたね。

―――『幻想神域 -Cross to Fate-』の人気キャラクターを教えてください。また、どのような点が人気なのでしょうか。

Sharon Yen:過去に『幻想神域 -Cross to Fate-』の人気投票を開催したのですが、その時は女性キャラクターだと幻神である月の女神・アルテミスが一番人気でした。小さくてロリっぽいキャラクターなのに加えてウサギの要素も加わって見た目的にも人気が高く、性格も天真爛漫なところがウケましたね。
男性キャラクターだと、同じく幻神のバハムートの人気が高いですね。イケメンかつアイドルっぽい雰囲気がウケました。またバハムートという名前の通り、元ネタはドラゴンですのでMMORPG観点から「強い」というイメージも男性女性問わずウケている要素の一つだと思います。

―――逆に自分たちの予想に反して人気が出たキャラクターはいたりしますか?

Sharon Yen:ゲーム内では一瞬しか出てこないのですが、NPCの鍛治職人の養女・ジアですかね。見た目がロリっぽい子なのですが、日本のユーザーからの人気が凄かったのでスクール水着バージョンを作成して一緒に冒険に出られる「ペット」としてユーザーに配布しました。これは本当に予想外でしたね。

―――同じくキャラクターについてですが、ユーザーと共に冒険をする幻神には先程も話に出たアルテミスやバハムート、更にはエジプトのメジェドなど古今東西の神様や伝説上のキャラクターなどを元にしたものが沢山登場しますよね。幻神を新しく作る際に基準となるものはあるのでしょうか?

Sharon Yen:主に3つの基準があります。まず1つ目はアテナやアポロンのように皆が知っているものを元ネタにするように心掛けています。
2つ目に話題になったものですね。先ほどおっしゃったメジェドなどは日本で何年か前に話題になり、日本側からの要望で誕生しました。
そしてもう一つ、先にこういう幻神が欲しいというイメージ(キャラクターや強さなど)を考えてからそれに見合う神様などを世界中から探し出すこともあります。

―――以前、ニコニコ生放送の『幻想神域 -Cross to Fate-』の番組ディレクターを担当した時に思ったのですが、「幻想神域」のプレイヤーの皆さんはとてもお行儀がいいですよね。ユーザー教育という点において気にかけた事はありますでしょうか。

Sharon Yen:番組をやる際には何かしらの新情報を提供し、不安を抱いているユーザーを安心させてあげることを心掛けています。また、どのユーザーも『幻想神域 -Cross to Fate-』をプレイするからには作品のどこかしらを愛していると思うんですね。だからこそ、その点をしっかり尊重してあげるようにしています。

―――ちなみに台湾ではニコニコ生放送のようなインターネットを使用した宣伝番組はあるのでしょうか?

Louis Chan:プレイ画面を映すだけの放送はやったりしたのですが、日本のようにコーナーをキチンと作って進行する番組はやってないですね。
Sharon Yen:日本に来た時にやってたら是非とも出たいですね。

より多くの人に知ってもらうためにアプリ版をリリース


―――それではここからは今回新たにリリースされるスマートフォン版の『幻想神域 -Link of Hearts--』についてお伺いします。Chanさん、お待たせしました。『幻想神域 -Link of Hearts--』の開発の話が持ち上がったのはいつくらいでしょうか。

Louis Chan:話が出たのは2015年頃ですね。スマートフォンの所有率も一人一台を上回り、より多くの人に『幻想神域』を知っていただくチャンスなのでは、という事で開発が始まりました。

―――ということは『幻想神域』の入門編といった立ち位置になるのでしょうか?

Louis Chan:そうですね。

―――PC版との連携はあるのでしょうか?

Louis Chan:現時点ではないですね。あくまでも入門編、または手軽に『幻想神域』の世界を楽しんでもらうためのものとなります。
X-LEGENDにとって初のスマートフォン版フル3D MMORPGとなりますので、まずは『幻想神域 -Link of Hearts--』の運営をキチンとして、それから色々と考えていくことになると思います。

―――スマートフォン版の方の開発陣の規模はどれくらいでしょうか。

Louis Chan:大体100人くらいのスタッフでしたね。期間としては20ヶ月ほどかかりました。

―――ちなみに開発に使用したソフトは?

Louis Chan:一般的にスマートフォン用アプリケーション開発には「Unity」が使用されることが多いと思いますが、今回はPC版の移植に近い形となりますので、PC版と同じく「Gamebryo」を使用しました。

―――台湾ではすでにサービスが開始されていますが、顧客層はどのような感じでしょうか。既存の『幻想神域』ユーザーが多かったりしますか?

Louis Chan:既存のユーザーもいますが比率的には新規ユーザーが多いですね。あとは過去に『幻想神域 -Cross to Fate-』をプレイしていた「復帰組」もいますね。

―――指一本で気軽にプレイできるフィールドやダンジョンでの戦闘以外にも料理やカード、釣りといったミニゲームも充実してますね。

Louis Chan:台湾では数字を指示通りにタップするミニゲームが人気ですね。気軽にプレイできる点や記録を競い合うことでできるところがウケてます。

―――スマートフォン版の『幻想神域 -Link of Hearts--』のストーリーやクエストはPC版とほぼ一緒とのことですが、オリジナルの新キャラクターとして幻神・ガイアが登場しますね。こちらはPC版と絡んでいったりもするのでしょうか?

Louis Chan:あくまでもスマートフォン版オリジナルのキャラクターとなりますね。

―――『幻想神域 -Link of Hearts--』の特に注目して欲しいところを教えてください。

Louis Chan:幻神たちに直接タッチしたり撫でたりすることによって親密度を上げるシステム「幻神ナデナデ」は是非ともプレイしていただきたいですね。マウスやキーボードでの操作となるPC版と違ってスマートフォン版ならではのシステムだと思います。

コンシューマー機への展望


―――最後に『幻想神域』全体としての今後の展開を教えてください。

Sharon Yen:これからPC版は新メインクエストを追加する予定があります。新編ストーリーの展開で新しいボスが登場し、起源の使者に新たな挑戦を待っています。また、引き続き職業の改善や新システムを開発します。
今年の4月にも「幻神結婚システム」を実装決定です。好きな幻神と結婚できますし、幻神ランクが★4に突破して、更に強くになれます。
また、あくまでも希望なのですが、台湾では『幻想神域 -Cross to Fate-』はPCのゲームというイメージが完全に定着していますが、日本ではPlaystation4の様なコンシューマー機での展開ができたら…なんて事を考えていたりします。

―――確かに昨今のコンシューマー機のゲームはネット接続が前提のものが非常に多く、PCでのオンラインゲームとの差異が非常に少なくなってきたと思います。いまお話しされたようにもしコンシューマー機のゲームを出すとしたら、まずは『幻想神域 -Cross to Fate-』で、といったところでしょうか?

Sharon Yen:そうですね。もし出すとなったら完全新作よりは『幻想神域 -Cross to Fate-』ですかね。

―――ありがとうございました。